U.S.A. Tank "M3 Lee" (Tamiya 1/35)

ルルベル(M3 Lee)



アメリカの中戦車、「M3・リー」です。

独特の3階建て戦車でイカしてます。
1階はスポンソン砲塔に75mm砲。
2階はターレット砲塔に37mm砲。
3階はターレット銃塔にMG。

多砲塔をねらったワケではないようで、
75mm砲を積みたかったようです。
結局、M4・シャーマンの登場により一線から退き、
後方で訓練用に使用されました。
日本だったら終戦まで使われただろうに・・・。

小学生の頃、テレビで見た映画にコレが出てました。
子供心にも、「ヘンな戦車!」と思いインパクトが強かったです。

やがて、高校生の頃だったと思いますが
タミヤからキットが出ました。
早速、買おうと思ったら「グラント」しか売ってませんでした。

そのまま、20数年が過ぎ・・・。

CD屋さんのビデオコーナーで
「サハラ戦車隊」(原題「SAHARA」)というビデオを見つけました。
戦車兵姿のハンフリーボガードの後ろにはM3のサイドハッチ付近がっ!?
裏を見ると昔のポスターらしき絵にM4が・・・???
ん!・・・?コレは、きっとあの映画!・・・かな?
ということで早速買ってきました。(安かったし)
(ハンフリーボガード・コレクションの廉価版ビデオ)

で、帰って見ると、やっぱりあの映画でした!!!
30年ぶりぐらいで見た映画なのにストーリーまで覚えてました。
懐かしいな〜。

なんと1943年(戦中)の映画です!(モノクロ)
ボギーの愛車は「ルルベル」号でM3リーです。
他に鋳造ボディーのM3A1やM3スチュアートなども
ほんのちょこっと出てきます。

コレは作らにゃ!

M3 リー (タミヤ 1/35)
M4 シャーマン (タミヤ 1/35)
T51履帯 (AFVクラブ)
エッチングパーツ (エデュアルド)



まずは嫌いな履帯組みから。
「ルルベル」は、平面ラバー履帯をはいているので
AFVクラブのT51(連結可動式)を使うことにしました。

とても良いモールドです。
ただ内側にでっかい押しピン跡があります。

可動式とは言っても
軟質プラスチックで、きつめのピンをプチっとはめるだけなので
組むのは簡単ですが、自然な垂れは再現できません。
アメリカン・キャタはテンションが高いので、
垂れは、ほとんどありませんが・・・。



タミヤのM3は古いキットなので
問題点がいろいろあるようです。
古いキットとしては良いキットなんですが・・・。

一番の問題は、エンジンルーム。
上面はガソリンタイプ、後面はディーゼルタイプになっていることです。
「ルルベル」はガソリンタイプです。

幸い、エデュアルドのエッチングパーツに、
このパーツが入ってました。
(見にくい写真でごめんなさい)
上の出っ張り部分はキットを幅8mmに切りつめました。

リベットは一部打ち直してます。
(加工するときに消えたところ)

テンションコントローラーはキットにはありません。
ただの四角のモールドです。
M4から持って来ちゃおうかと思いましたが
もったいないのでエバグリーンのプラ素材各種でデッチアップしました。
(白く見えるところ)
歪んでますが、汚せばわからないかと思うのでよしとします。
(良くないって・・・)



転輪、起動輪はM4から持ってきました。
M4を作るときはAFVクラブのサスセット(転輪、起動輪つき)を使う予定なので
こっちに持ってきてもOKです。
ただし初期タイプは作れなくなりますが・・・。

起動輪はAFVクラブの履帯と幅があわないので要注意です。
履帯に合わせて接着しないと悲惨なことに・・・。

ライトは小さいようなのでエポパテでボリュームアップして
中をくりぬきクリアーパーツを貼りました。

前面の2連MG銃口は真鍮パイプです。(よく見えない・・・)

前と上の箱はエッチングパーツです。
ルルベルは前の箱に板状の物(予備履帯)?を入れているように見えます。
(フタは無しです。)
なんか良く分からないので空っぽにしておきます。



砲塔にはボリュームアップ&鋳造表現のため
プラパテ(ラッカーパテ)を指でなすりつけてやりました。
つり上げボルト用の突起を3カ所付けました。

MG銃身は真鍮パイプ2種を組み合わせました。
(ウェーブの細い方から2種)
放熱の穴(?)はピンバイスで開けました。
堅くて開けにくいので不揃いです・・・。

照準用の窓は斜め上を向いているので
プラパテで埋めて下に彫り直しました。

ハッチは開状態にしました。
キットパーツにも開状態がありますが、
垂直に立つようになってます。
実車写真は180度開いているようです。

閉じた状態のパーツを薄削りし(薄くない・・・)
3分割して組み直しました。

裏面にピンの出っ張りを真鍮線を埋め込んで表現しました。
ヒンジ表現はエバグリーンのプラロッドです。



砲塔の隣のハッチも開状態にしました。
キットパーツを薄削りし(薄くない・・・)
真鍮線、プラロッドでディテールをつけてます。
車体側にも鍵かけ用の逆U字型のディテールをつけましたが・・・



・・・こっちの写真の方がよく見えますね。
ライトも横から写ってます。



この写真も、なんだか分かりませんが・・・。
後部背面はエッチングだらけです。
(・・・ってほどでもないですが・・・)
アベールのキンキラエッチングの方が派手で良いですね〜。
(えっ?そういう問題じゃない?)

フィギュアは、M4シャーマンの車長とドライバーをもってきました。
ちょいとポーズ替えしてあります。

さて、組み立ても終わり塗装です。
いろいろいじってあるので、サフは欠かせません。(金属パーツも多いですし)
グンゼの1000番をエアブラシで吹きました。
こうすると問題点が見つかります。
いろいろな素材で色違いだと見つけにくいんですよね。

基本塗装はグンゼのMr.カラーです。
艦底色を下地に吹きオリーブドラブ2を上から吹きました。

この段階でデカール貼りです。
星マークはキットのもの、
ルルベルと車体番号はアルプスのMDプリンターで作りました。
ルルベルはちょっと大きかったようです。(ちゃんと測ったつもりでしたが・・・)
車体番号は黒なので見にくいです。
キットのデカールのままでも良かったかも・・・。
(だれも番号なんて気にしないですよね?)

デカールの印刷保護と段差消しのため
上からグンゼの水性つや消しクリアーをやや厚塗りしました。

ウォッシングはアクアオイルカラー「デュオ」の黒で。
ドライブラシはタミヤエナメルのバフで。
最後に粉末絵の具「ピグメント」で埃っぽく。

フィギュアは肌やツヤのほしいところは、「デュオ」で。
つや消しにしたいところは「アクリルガッシュ」で。
ウォッシングは「デュオ」、ドライブラシ「アクリルガッシュ」です。


2000年11月


このページの画像、文章などの無断転載、配布は禁止させていただきます。



最初のページへ